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★ 『からくりからくさ』と『りかさん』
2005年01月27日 (木) 09:25 * 編集
20050127084852.jpg
(梨木香歩著、新潮文庫刊)

『からくりからくさ』のほうは、随分前に手に取りましたが、なかなか読み進めることができませんでした。
蓉子という草木染めを生業にしようとしている若い女性の祖母が遺した家に、紀久、与希子、マーガレットという3人が下宿して新しい生活が始まります。不思議な人形「りかさん」も一緒に。
始め、染め、織りという興味のあることがらに惹かれて読み始めたのですが、それぞれの運命、縁が絡まりあっていく様はまさにからくりの織り込まれた布のようでした。
ちょっと壮大すぎるのと、偶然が必然に無理矢理引っ張られているような不自然な感じもしましたが、細部で引きずられて読み終わりました。相関図を書きながら読んでしまった。(^^;)

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『りかさん』はあとに出た本ですが、ようこ(蓉子)とおばあちゃんのふれあいが描かれています。
私は蓉子のような女性に憧れますが、(生命を育んだり、人の気持ちに寄り添う力が自然に備わっている)どうしてそのような人になっていったのか、という一端がよくわかりました。
私自身は、母方も父方も、祖父母とは遠く離れていたので濃密なふれあいや思い出は殆どありません。そのことを改めて残念に思いました。やはり、一世代越えたまなざし、というのは小さな子供には絶対に必要なのではないでしょうか。母と子、という関係も勿論大切ですが、おばあちゃんという存在が(おじいちゃんも然りですが)持つ、まなざしの余裕には「孫は子供より可愛い」という言葉だけでは表せないものがあると思います。
先達を、祖先を敬うという気持ち、いつから希薄になってきたのでしょうか。過去を考え、敬うということを止めてしまったら未来も無いのではないか、そんな風にまで考えが及んでいきました。

『りかさん』には多くの人形たちが登場し、人間と人形の関係や念に触れて、何箇所かで泣いてしまいました。ようことおばあちゃん、りかさんのやりとりにくすり、と笑わせられる場面もいくつもあります。
こちらは相関図は必要無いので、読みやすいと思います(^^)
併録されている「ミケルの庭」は、からくりからくさの後日談。
こちらはりかさんよりも現実感を感じないのは私だけでしょうか。
視点は面白いけれど、りかさんのほうが好きでした。

余談ですが、どちらもカバー装画は早川司寿乃さん、好きな画家です。
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